2010-02-10

洞窟の中の護摩堂(第二十三番 光明院)

参拝日 2009.11.28

杵築は、国東半島の南の入り口にあたり、白壁土蔵や武家屋敷の土塀など古い城下町の風情を残している町です。再建され現在は内部が郷土資料館となっている杵築城天守閣がある古代公園には国東塔、宝篋印塔、五輪塔などが集められているそうで、次回は是非そちらも訪ねてみたいものです。

『概略』

長覚山 光明院

大分県杵築市南杵築据場72(地図

御本尊 五大力明王立像

光明院は、松平英親がこの地の領主となった時代に、杵築城の裏鬼門除けとして建立されました。その後隆盛を極めましたが、明治の廃仏毀釈によって廃寺同然に荒廃してしまいました。
山門をくぐるとまず眼に飛び込んでくるのは、境内の奥の護摩堂。
一般的な木造のお堂ではなく、ぽっかりと空いた洞窟がお堂です。ただ入り口には向拝部分の屋根と扉が設けられていて仏堂としての態をなしています。
この護摩堂の中に本尊の五大明王である、不動尊、降三世明王、軍荼利明王、大威徳明王、金剛夜叉明王が祀られています。
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堂の上方は岩肌となっていて、見上げると小さな穴があります。以前はこの穴に不動尊が祀られていて「穴不動」といわれています。
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そして境内右手には二体の尊像があって、ひとつは水子子育地蔵尊。もうひとつは九州三十三観音第十三番札所ともなっているぼけ封じ観音です。
人生の始めと終わりをお守りくださる仏様が並んでおられのも趣深いです。
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左手には、平成八年に建立された大師堂があり、今後本堂なども再建される予定となっていて、ますます地域の信仰をあつめることでしょう。

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2010-01-25

宇佐神宮大宮司到津家の菩提寺(第二十二番 大楽寺)

参拝日 2009.11.7

宇佐八幡宮は全国四万余社におよぶ八幡宮の総本宮です。広大な神域の中には国宝にも指定されている八幡造の社殿が鎮まっています。ご祭神は応神天皇。
大楽寺は、その大宮司の到津家の菩提寺として創建されました。そして建武元年には後醍醐天皇の勅願寺となりました。

多くの観光客でにぎわう宇佐八幡宮から一筋離れていて、観光客の喧騒からは隔絶されていて静かに佇んでいます。

『概略』

八幡宇佐宮 大楽寺

大分県宇佐市南宇佐2077(地図

御本尊 弥勒仏坐像

石段を登ったところに切妻造の山門があり、右手に鐘楼があります。
後醍醐天皇(南朝)勅願寺であるにもかかわらず、永徳という北朝の年号が刻されているのは大変興味深いことです。
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境内に入ると、本堂と見紛う寄棟造の持仏堂。平重盛の守り本尊でもあります「如意輪観音」や宇佐七福神のひとつの「布袋尊」が祀られているそうです。
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持仏堂の向かいに最も落ち着いた雰囲気を醸し出している入母屋造のお堂が元の本堂です。現在は護摩堂兼大師堂となっています。
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現在の本堂は、持仏堂の右手にあって、鉄筋コンクリート造ではあるものの、宝形造の優美な形状をしています。
内陣には、中央に穏やかなお顔をされているご本尊である「弥勒仏」が坐しておられ、その脇侍には「法音輪菩薩」「大妙相菩薩」
そして四隅には本尊を守護するように四天王が立っておられます。
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この本堂を拝観するには、別途300円の拝観料が必要となっています。
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さて、ここ大楽寺で本日の巡拝は終了。
この後、時間がありましたので、宇佐神宮を参拝して帰路に着きました。宇佐神宮の模様は「宇佐神宮コレクション」として写真館のほうへ近日中にアップしたいと思っております。

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2010-01-12

森閑とした山中の修験道(第二十一番 神護寺)

参拝日 2009.11.7

豊前は豊後と並んで、英彦山や国東六郷満山の影響を受けて修験道が発展したところです。ここ八面山もその一つです。


『概略』

八面山 神護寺

大分県中津市三光田口3572(地図

御本尊 不動明王坐像

八面山は英彦山の法蓮仙人によって開山された霊山で、かつては山麓の大日寺を中心に諸堂が点在していたと言われています。神護寺は、その中で猪山八幡宮の別当として創建されました。
ただ、明治の廃仏毀釈で大日寺は廃寺となり、神護寺も廃寺は免れたものの大きく衰退したそうです。
復興の始まりは、弟の病気平癒のために佐賀本福寺に参籠していた覚瑞和尚に「八面山に不動ノ滝あり、籠りて修行せよ」との霊告があり、八面山にて修行しました。そして霊験によって弟の病は平癒し、その後神護寺の諸堂を復興しました。
以前本尊は、聖観音でしたが、現在は覚瑞和尚が信仰していた石仏の不動尊となりました。他にも諸尊が安置されていますが、中でも弁才天は宇佐七福神のひとつとなっています。
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境内には谷川も流れていて、これが覚瑞和尚が修行した不動ノ滝。現在でも行をする人もあるそうです。山懐に抱かれた広い境内には、数多くの石仏が点在していますが、中でも眼を引くのが巨大な釈迦涅槃像です。
長さは九メートルほどあり、境内の岩に直接彫られたものです。背後に釈迦の弟子たちも彫られていて大変珍しい涅槃像となっています。
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さらに山手に登ると、円を描くように五大明王の石仏が立っています。サークル内に佇めば、おのずと仏のご利益がありそうな空気が漂っていました。
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2010-01-07

田園風景の中に佇む(第二十番 三明院)

参拝日 2009.11.7

弘法大師入定一千百五十年御遠忌を前にして、開山の古梶英明和尚はふるさとのこの地に建立したのが、三明院の始まりだそうです。

『概略』

桔梗山 三明院

大分県中津市大字永添1802(地図

御本尊 不動明王立像

その後、西国三十三所第二十三番勝尾寺に参籠した時、実父が病に倒れたことを霊示によって知り、急遽、永添に戻ったが、実父は脳出血で心肺停止状態だったそうです。英明和尚は持仏の不動尊に祈願したところ、掛け軸の不動尊が突如ふたつに裂け、と同時に父が奇跡的に命をとりとめました。以来、身代わり末広不動尊と呼ばれるようになったそうです。

また、英明和尚が日本三景のひとつである安芸の宮島の霊峰・弥山(みせん)に籠もって、五十日間の虚空蔵求聞持法の満願成就の日、はるか永添の空に紫雲がたなびき、咲き乱れる桔梗の中に弘法大師が坐しているのを感得したということに、山号は由来しているそうです。
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境内に入ると一番先に眼に飛び込んでくるのは、法隆寺の夢殿を創造させる八角の美しいお堂。虚空蔵求聞持法を納めるお堂で、柱は朱塗り、屋根には燦然と輝く金色の相輪を持つ素晴らしいお堂です。
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その隣に、寄棟造に向拝を付けた護摩堂が建っています。ここにご本尊が安置されていて、三間五間と小ぶりなたたずまいではありますが、事実上の本堂となっています。本尊の不動尊は、九州三十六不動第八番であり、合祀されている毘沙門天は宇佐七福神のひとつにもなっています。その護摩堂の前には、ぼけ封じ観音が建ち、こちらもぼけ封じ三十三観音第二十五番であり、九州三十三観音第十一番ともなっています。
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護摩堂の背後には、宝形造の大師堂があり、周囲に四国八十八ヶ所の石仏がお祀りされていて、弘法大師の世界が展開されています。境内内に広く空き地がありいずれここに本堂が立つ計画だそうで、ますます信仰を集めるお寺になっていくことだと感じられました。


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2010-01-04

歴史の町並みに佇む(第十九番 普門院)

参拝日 2009.11.7

巡拝も二シーズンに入りました。シーズンスタートは、福岡を離れて大分県のお寺を回ります。
中津市は、紅葉の名所としても名高い耶馬溪の清流、山国川が周防灘に注ぐところに開かれた城下町で、街のあちらこちらに歴史を感じさせてくれる町並みが広がっている。またここは、民主文化の先駆者としても知られている福沢諭吉が育った地でもあります。現在でも諭吉が過ごした家と勉学に励んだ土蔵が現存するそうです。

『概略』

慈眼山 普門院

大分県中津市寺町978(地図

御本尊 如意輪観音坐像
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札所、普門院がある寺町は、黒田孝高が中津城を造営した際に、城下を守るために作られたといわれ、そのためか界隈は道が狭く入り組んでいます。この寺町の南端に位置するところにあるのが普門院があります。その歴史は古く、寺町造営の際に観音堂を建立したのが始まりと伝えられています。
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普門院の境内は、決して広いとは言えませんが、木々の緑の中に鎮まっています。山門はありませんが、数段の石段を昇った右奥に入母屋造の本堂があります。世辞にも立派な建物とは言い難いですが、開放的で救いを求めてくるものに広く開かれている感じがしました。そして堂内の柱も黒ずんでいて、歴史を強く感じさせてくれる趣があります。
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ご本尊様の如意輪観音は秘仏のため、厨子の中に安置されているため直接拝むことは出来ませんが、八月九日の千日観音は、一日で千日参拝したのと同じ功徳があると言われ、寺町七観音めぐりが行われ、多くの方で賑わうそうです。
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ご住職の奥様だろうか、非常に気さくな方で、中津のご案内などもしていただき、シーズン打ち始めを仄々とした気持ちでスタートすることが出来ました。
参拝後は、ご案内に従って、次の巡拝があるので限られた時間ではありましたが、寺町界隈を散策し、中津の歴史の一端に触れるひとときを過ごすことが出来ました。
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Author:沖縄フォトグラファーまさ
沖縄の独特な空気感に魅せられて、とうとう移住までしてしまって8年の中年オヤジ。
フリーランスのフォトグラファー&ライターとして、気ままに執筆活動をしたり、撮影に出かけたり、はたまたウミガメの保護活動したりしています。
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